内装に使われる木材にはどんなものがありますか?

日本の大工については海外でもその技術の高さが認められています。そして、“木の文化”と言っても過言ではないほど日本の建築は木材なしでは語れません。今回は見た目にも美しい内装に使われる木材に焦点をあててどんなものがあるのか見ていきたいと思います。

無垢材の強味

木材の種類には大きく分けて無垢、集成材、積層材があります。ごく簡単に言うと積層材は薄い板を重ねたもの、集成材は小さな角材を接着したものとなりますが、積層材も集成材に含まれるとする意見もあります。無垢材は反りや狂いが出る半面、その美しさは説明するまでもありません。無垢の木を一本大胆に 使った小屋梁は、素材本来が持つ魅力を堂々と見せつけます。木の香りと視覚的な美しさを持ち備えた無垢材のある空間はやっぱり私たち日本人にとって憧れで すね。
無垢材の弱み

無垢材の弱みは上記にもあるように反りや狂いが出ることでしょう。それを“自然の物だから”と受け入れられる場合は良いですが、構造材に使われるのであればそんなことは言っていられません。その場合20〜30年乾燥に時間をかける場合もあるそうなので無垢材が高価になってしまうのが分かりますね。それゆえ古民家を解体する際、ほとんどの人がその無垢の梁を再利用しようと考えるのは当然です。

集成材の長所

割れ、反り、そして虫食いといったものがほとんどない集成材は、現在もなお改良され続けています。強度にも問題なく熟練した大工でなくても扱いやすい集成材の生産量は、年々増え続けています。工場であらかじめカットされて現場に運ばれるので現場工事の効率が上がることも集成材の長所です。最近では欧州産の木を使った集成材のシェアが高いそうですが、やはり国産の木でできた集成材は日本の風土にも合っているので安心です。家を建てるときこの点も踏まえてハウスメーカーや建設会社に相談することをお勧めします。

集成材の短所

集成材や積層材は貼り合わせてできているのでもちろん接着剤が使われます。ですからアレルギーがある方やシックハウスが気になる方にはちょっと心配ですね。ただしこの点も年々改良が進んでいるのであまりナーバスになることは必要ないでしょう。集成材のもう一つの短所を挙げるとすればそれは“経年変化を楽しむことができない”という事でしょうか?でも、これはある意味長所ですね。無垢材のように自然の油分から木が味のある色に変化してくるのではなく、同じ美しさが続いてくれる安心感があります。